まずは基礎を正しく把握する

さて、行政書士試験と司法書士試験はともに法律系国家資格ということで、「その道を究める」という意味ではダブルライセンスを狙いたい方もいらっしゃるのではないでしょうか?

しかしながら、いずれも難関と言われる士業資格ですから、そもそも両方をクリアするのは不可能ではないにしろ、極めて難しいことであると言わざるを得ません。

ここはやみくもに短期決戦でいくよりも、ぜひ計画的に、両資格の取得を目指していきたいところです。
行政書士と司法書士のダブル取得を狙うなら、まずは行政書士資格の取得を優先させましょう。

これは単に合格率の観点からではなく、それぞれの試験の出題レベルを鑑みても、行政書士試験を優先させるのが得策であると言えるのです。

行政書士試験では、基礎法学や憲法、民法といったあらゆる法律の基礎となる部分がごく標準的な難易度レベルで問われます。

今後、どんな分野の法律を学ぶにせよ、特に憲法や民法にのっとった思考を兼ね備えておくことは非常に重要です。

しかしながら、あまりに出題レベルが高ければ、試験攻略のテクニック的な部分ばかりに気をとられ、基礎を正しく把握することが難しくなるでしょう。

一般的に、「行政書士試験は法律系資格の登竜門」といわれる所以も、おそらくこの試験が網羅する法律の範囲と、基礎習得のための適切なレベル設定にあるという事実にあるのではないでしょうか。

そういった意味で、法律家として歩んでいく上では、「行政書士」というステップを欠かすことは出来ないのです。

ダブルライセンス、まずは行政書士合格を目指す!

一方、行政書士試験同様、司法書士試験でも憲法や民法が試験科目に課されていますが、その難易度は司法書士試験での出題の方がぐんと高くなります。

司法書士試験は例年2~3%の合格率であることを考えれば、この試験が単に知識を問うものではなく、「受験生を落とす」という色合いの強いテストであることは言うまでもありません。
こうした性質の試験対策上、そもそも法律の基礎としての憲法や民法を学ぶことは難しいと言えましょう。

合格のための対策として出題傾向やテクニック的な側面に偏るあまり、知識をまんべんなく習得することが出来ないのです。
「法律を学ぶ」という意味では、いささか本末転倒といった感が拭えません。

ダブルライセンスを狙うにしても、まずは行政書士試験の合格からです。
行政書士試験への挑戦を皮切りに、法律家としての第一歩を歩み出しましょう!